はしも温泉ログ

26歳で800湯を湯破した温泉マニアが、おすすめの温泉をレポートします。

太魯灣溫泉露營區で特別に日帰り入浴させてもらった(台湾の温泉)

台湾の中心部・廬山温泉で3つの温泉に入った帰り、バスを途中下車してもう一湯訪れました。

「太魯灣溫泉露營區」。キャンプ場の中の温泉は源泉かけ流しで景色も最高でした。

廬山温泉から埔里行きのバスに乗り、台湾大学農場前で下車。もう少しちょうどいいところにバス停があればいいんですけどね…。

対岸にいくつか温泉があるという情報だけを持って、歩き始めます(この時点ではどこに行くか決めてなかった)。Google先生の情報では温泉街まで徒歩45分とのことで、約2時間後のバスにはギリ間に合うかな、と歩き始めます。

棚田地帯の崖を降りて、川を渡ります。バスが走る道路から橋まではかなり高低差があり、歩いていると膝がガクガクしてきそうです。

そんな中で、急坂の途中で止まった軽トラの運転席から声をかけてもらいました。

カタコトの中国語でオンチェン(温泉)と言えば、なんと運転手のおじいさんの親戚が温泉施設をやっているとのこと。どの温泉かはわからなかったのですが、せっかくのご縁ですからついていくことに。助手席に乗せてもらって温泉を目指します。

着いたのはキャンプ場。刈り揃えられた芝がきれいです。

平日の真っ昼間でしたが、センターハウスにはお客さんとオーナー家族が。高齢のおばあさんは中国語オンリーでしたが、常連のお姉さんが日本語堪能だったので通訳をしてもらいました。

ふだんは日帰り入浴を受け付けていないが、せっかく来てくれたので200元でよいとのこと。お姉さんに500元札を託して温泉へ。

脱衣所は男女別になっており、シャワーブースも完備。水着に着替えてお風呂へGo!

お風呂は熱めとぬるめの2つ。まだチェックイン前ということもあり、お湯が張られていたのは熱めの方のみ。

でも実は、熱めと聞いていた奥の湯舟のほうが適温でした。カルシウム感のある透明のお湯は、なかなかの温まり。昼間の日差しが石の湯舟を温めるようで、いっそう暑く感じます。

さっき通訳をしてくれたお姉さんも合流し、湯舟に注ぎたての温泉を楽しみました。

いかにもキャンプ場らしく、水着を着てみんなで入れる温泉です。

源泉はこんな感じ。夕方になれば3つの湯舟が全部満たされるのでしょう。

このあたりは先住民族が多く暮らす地域。戦前、日本の支配下にあったときに最大の抗日事件が起こった霧社はすぐ近くです。

帰りは別のおっちゃんが原付に乗せてくれると言うので、お言葉に甘えることに。

かなりの急坂を、うなりながら駆け上がりました。車を使えばあっという間の道のり。バスは1時間待ち。

バス停前に唯一ある商店で缶ビールを買い、ゆっくりと過ごします。なんと公共Wi-Fiが飛んでいたのでありがたく拝借します。台湾は意外とWi-Fiスポットが少ないので、これは助かりました。

向かいのお宅では猫ちゃんが日向ぼっこ中。長閑な昼下がりです。

往復とも山道を歩くよりは、往復車に乗せてもらって1時間止まってまつ方が格段に楽ですね。送ってくれたおじいちゃんとおじさんに感謝でした。

太魯灣溫泉露營區は、通常は日帰り入浴できません。入浴したい方は、キャンプ利用をしてみてください。

施設HP:facebook

廬山温泉で泊まるなら「翔婷茶工坊」がおすすめ!5,000円で源泉かけ流し貸切風呂に入り放題

台湾の中心部、最高所の温泉地と言われる「廬山温泉」は度重なる土砂災害の影響で静まり返っています。

しかし温泉街の奥にある「翔婷茶工坊」は、源泉かけ流しの貸切温泉に夜通し入り放題でお値段もお手頃! 若い夫婦が営む、手作り感が心地よいペンション?に泊まりました。

静まり返った温泉街にかかる橋の向こうへ

着いたのは日没間もない午後6時。亜熱帯の台湾といえど、標高1,300mの廬山はひんやりとした空気が漂っています。

大量の土砂が堆積した塔羅湾渓谷に架けられた仮設橋を渡り、いよいよ真っ暗な対岸へ。

急坂を曲がるところに、お茶屋さんの看板が。これが今日の宿、翔婷茶工坊です。その名の通り、お茶の加工販売をしながら、ペンションも営んでいるようです。

※あまりにも暗かったので昼の写真です。

 

若いお母さんに、英語で一通り館内を説明してもらいました。

源泉かけ流し・完全換湯の貸切風呂が入り放題だと……!?

温泉は24時間利用可、部屋風呂もあるがぬるいからおすすめしないとのこと。

外の温泉小屋を入ると、一人で使うにはもったいない広さの湯舟が鎮座していました。貸切風呂というより、共同浴場を独泉しているような気分。

使い終わるたびにお湯を交換する熊本スタイル。バルブを全開にしても20分ほどかかるのですから、なんとも贅沢です。

ぬるめのお湯は泡付きがよく、微かにタマゴ臭もして新鮮そのもの。やはり蛇口から出たばかりのお湯は、他に代えがたい良さがありますね。

湯舟の湯を汲んで洗髪し、さっぱりしたところでもう一度浸かって〆めます。

お湯がたまるのに時間がかかることもあるのか、お風呂の温度は40度くらいと決して熱くはないのですが、湯上がりはポカポカになりました。

ふたたび温泉街へ……晩ご飯

さて晩飯は、事前にリサーチしていた温泉街の飲食店へ。温泉街には橋を渡って徒歩15分ほど。歩ける距離ですが、心配してくれたお母さんが送ってくれることに。小さな子どももいるので、夜遅くまで付き合わせるのは悪いからと、帰りは断り、温泉街を奥へ歩きます。

2つ店がありましたが、お母さんおすすめという「風味餐庁」へ。

とりあえず、名物というニジマスの塩焼きに、台湾ビールをオーダー。ふわりとした身はうすしお味で旨い!ビールが進みます。

そして黃燜雞も到着。甘辛い醤油でグツグツ煮込まれた鶏は、軟骨やホルモンもついてきてワイルドな味わい。しょっぱめの青菜がいい味を出してるなぁ。

普段ならもう一杯いきたいところですが、大瓶のビールとボトルの酒しかなかったので断念。たまにはほどほどで切り上げるのもいいかな。

夜風を受けながら宿に戻るのは最高の酔い醒まし。

ふかふかベッドと爽やかな山の風で迎える朝は最高♪

部屋に戻ると、ホームステイで外国風のおしゃれな部屋に泊まらせてもらうような、ワクワク感と落ち着きが両立した雰囲気。旅の夜にぴったりです。

窓を開けると、ひんやりとした夜風が部屋に流れ込みます。

 

台湾のホテルは1室あたりの料金を設定しているところが多く、1人でも2人でも値段は同じ。

ここは1人あたりの値段を設定してくれていたので、他の宿と比べて半値ほどになります。それでいて同じ部屋に泊まれるのですから、出血大サービスです。

トイレと洗面台も部屋についている親切仕様。部屋のお風呂も源泉かけ流しなのだとか。

テラス席で優雅な朝食を

静かな山の朝。外のテラスに出てみると、遠くで鳥の鳴き声が聞こえ、風が顔にあたります。

海外旅行らしからぬ、いや国内旅行でもここまでのどかな朝はないな、というほどゆったりとした時間が流れています。桃源郷にでも来たかのよう。

ここに来る前に、高雄市郊外のレトロな街「旗山老街」で買った台湾カステラをいただきます。

量り売りの最小単位でも結構大きいな……と思ったものの、食べ始めると軽やかでぺろりといけちゃいました。

朝風呂も楽しんで、宿を出ます。

翔婷茶工坊の概要・アクセス

翔婷茶工坊は、台湾の中心部、廬山温泉のペンション。Booking.comでは英語名で出てきます。

1人旅に優しい、1名あたり料金が設定されているのもありがたいですね。

廬山温泉へは、台中駅から埔里までのバスに乗り、さらに乗り換えです。本数が限られている上に、Google Mapsの時刻が古い可能性もあるので気をつけてください。

路線バスの終点から橋を渡って、15分ほど歩きます。

台湾の秘湯!廬山温泉でジモ泉に入浴「仁愛農会展示中心」

標高1,300m、台湾で最も高いところにある「廬山温泉」。台湾一の名湯と呼ばれた温泉地は、度重なる土砂災害で寂れてしまいました。

しかし、コンコンと湧き続ける名湯は、先住民族の方が多く暮らすこの集落で今も地元の人達の憩いの場になっています。うっかりすると見過ごしてしまうような会館で、源泉かけ流しの立派な露天風呂に入りました。

静まり返った温泉街を奥へ

旅館や土産物屋が集まる通りはごくわずかで、川沿いに建つホテルは軒並み休業しています。

2023年夏の台風から1年も経っておらず、いたるところに爪痕が残っていました。

そんな中で元気に建つ建物を発見。Google Mapsで先に調べていたからすぐ気づきましたが、外壁に大きな金文字で名前が書いてあります。

「仁愛郷農會農特産品」

日本で言う農協の会議所のようなところでしょうか。

地元のお年寄りの憩いの場に潜入!

中に入ってみると、受付のすぐ左手に浴場を発見。リゾート感が漂っているような、漂っていないような……。

おそるおそる入っでみると、テーブルで歓談していたお年寄りたちに盛大に出迎えてもらいました。

着いたのは昼下がり。奥の看板によると、午前は9時から10時、午後は3時から10時までの営業だそうですが、そんなことはお構いなくくつろいでいる様子。

まあ、お風呂に入っていなければいいのかな。

昼飯は食ったか?と聞かれ、まだだと答えると……

具沢山の煮込みラーメンをごちそうしてくれました。家庭科の授業で使うような大きな鍋に、たっぷりのアサリと豚肉。

ちゃんこの〆のような贅沢で栄養満点なラーメンは、ちょっとのびていたけど空きっ腹にしみわたる旨さでした。

お腹を満たしたところで、一通り温泉の入り方を説明してもらいました。熱い源泉を入れているところだから、好きなだけ加水していいよと言ってもらえましたが、なんとか入れる温度だったので我慢して入ることに。

いざ入浴!熱めのお湯が気持ちいい

更衣室で着替え、お湯に浸かります。カルシウム分を含んだお湯は、透き通っていながらもなかなか力強く汗がどんどん出てきます。

春の日差しが日除けネットの隙間からほどよく差し込み、ランダムな模様を湯面に落としている様子はたいそう神秘的。

お年寄りたちの笑い声と相まって、理想郷のようなところに来たかと錯覚するほどでした。

広い湯舟の中を動き回って適温の場所を探したりしていると、お年寄りたちは上のレクリエーション室?で麻雀をするとのことで僕一人お留守番に。

一階の入口には鍵をかけてしまうから、入浴が終わったら声をかけてくれたらまた開けるから、とのこと。カタコトの英語と日本語を織り交ぜて説明してくれました。

独泉を記念してとりあえず1枚。

深くて広い湯船にも徐々にお湯がたまり、汗が止まらなくなってきました。5月とはいえ、亜熱帯の台湾では外もあたたかく、外気浴だけでは火照りがおさまらないな、と思い帰ることにしました。

せっかくの独泉ですが、そもそも営業時間外に、本来鍵がかかっているはずのところに入れてくれたのですから、ありがたく貰い湯をさせてもらい、さっさと帰るのが良いかな、と。

一通り写真を撮らせてもらって、温泉からあがりました。

それにしても、光の加減が素晴らしかったなぁ。

口琴を奏でるタイヤル族の男性。台湾の高地で暮らす先住民族の文化を象徴する絵が印象的です。

1階にはお土産コーナーなどもあり、設備を見る限り宿泊研修などもやっているのかもしれません。

廬山温泉の隠れた名湯「仁愛農会展示中心」の施設概要・アクセス

仁愛農会展示中心は、台湾イチと言われる名湯「廬山温泉」の奥の方にあります。

現在は温泉街がごく一部だけになっており、知らなければ行くのをためらうかもしれません。

公共交通のアクセスとしては、台中駅から埔里行きのバスに乗り、さらに乗り換えとなります。

遠くても行く価値大いにあり!な鄙び湯でした。

このような素晴らしい温泉を教えてくれた温泉逍遥さまの記事のリンクを、最後に貼らせていただきます。(一方的に読ませてもらっているだけですが)いつもありがとうございます……。

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台湾一の名湯「廬山温泉」立入禁止区域のひなびた温泉に潜入!

「廬山温泉」は台湾一の名湯といわれ、川沿いに立ち並ぶホテルは観光客でにぎわいました。しかし何度も台風に襲われ、今はすっかり寂れています。

そんな中、途切れた遊歩道の先でポツンと営業を続ける温泉がありました。温泉頭(源泉)見学と温泉卵を体験し、壊れかけたような鄙びた建物でお風呂にも入れてもらいました。

寸断された遊歩道を歩く

廬山温泉があるのは、台湾中央部の南投県。塔羅湾渓谷に佇む温泉地は、日本のよくある温泉地のよう。

しかし、ほとんどの店が休業。台風の爪痕の大きさを感じます。

温泉頭は廬山温泉を代表する観光スポットでしたが、温泉街の奥に続く遊歩道は立入禁止の張り紙がされています。

「2023年の台風で崩落の危険があるため立入を禁止する」といったことが書かれています。

※ここから先は自己責任で進みましたが、決して真似しないでください。

大きく土砂が堆積した河床は、相次ぐ台風により塔羅湾渓流の流れが激変したことを物語ります。

遊歩道は途中で途切れていますが、川べりの岩を伝ったり、川がもたらした砂利道を歩いたりして先に進みます。

奥に見えてきたのが目的地、温泉頭です。

源泉を運ぶパイプからこぼれた温泉水によって、藻や析出物が岩にびっしりとついています。

野湯状態も覚悟で来てみましたが、建物は残っている様子。角度を変えるともう少し「やってる感」が感じられます。

たまたま?ご主人がいたので、撮影の許可ももらって、中に入れてもらいました。

ひなび感が半端ない!

がらんとした食堂はかつてのにぎわいを感じさせます。
ご主人に入浴料を渡し、階下の浴場へ。

なんとも廃墟感がただよう浴場にドキドキ。岩肌にはりつくように建てられているため、壁の一面は崖になっています。

手前には源泉が流れるスペース。

バスケットボールは、お子さんが遊んでいたのでしょうか。

それはさておき……

浸かってみると、やや熱めのお湯はカルシウムや塩分でミネラル味を感じ、数分でポカポカに。透明ながらややベタッとした肌触りでお湯の濃さを感じます。

泡湯は、全身つかれるお風呂の意味。足湯(脚湯)のみの場合は若干安くなります。

足湯も体験させてもらいました。こちらも熱めで、すぐに汗をかいてきますが、岩がゴロゴロした河原を歩いて疲れた脚には最高です。

ベニヤの手作り看板がオツですね。

温泉卵をレッツクッキング

入浴に満足したところでも、今回の目的である「台湾の温泉卵」を体験します。

足湯の奥に、ホーロー鍋が据え付けられた温泉卵用の小さなスペースがありましたが……

今回は源泉に近いところで作ってくれるとのこと。

おじさんと2個ずつ、計4個の卵をザルに入れて待ちます。

その間に、おじさんに源泉を案内してもらいました。85℃ほどの高温の源泉が湧き出しているのだとか。

湯の華と藻におおわれ、源泉と桶が一体化しています。

源泉にはカルシウムの結晶が浮かび、成分の濃さを物語っていました。

一通り見学を終えて、おじさんのスマホで台湾の山の写真を見てもらっていたところ、設定タイマーが鳴りました。おじさんが卵を皿にあけ、しおこしょうをかけてくれました。

さすがに日本のような半熟にはなりませんが、プルンとしたゆで卵は確かにひと味違うかも!

沸騰したお湯で茹でる普通のゆで卵と違って、85度の源泉で加熱することでやわらかい仕上がりになっていました。

おじさんにお礼を伝えて温泉頭を後にします。

遊歩道に面した入口があったようです(行きは川床から入ってしまった)。

「温泉卵、入浴、お茶は上の階へ」との看板。その順番なんだ。

廬山温泉に行くきっかけとなった、尊敬するブロガー「温泉逍遥」さまのレポ記事を紹介させていただきます。ありがとうございました。

blog.goo.ne.jp

廬山温泉 温泉頭の詳細情報

廬山温泉は台湾の中心部近く、標高1,300mほどの高地に位置します。

台中駅からバスを乗り継いで2時間半。アクセスはよくありませんが、頑張って行ってみる価値大いにあり!でした。

台中駅から、埔里行きのバスに乗り、レトロな雰囲気がステキな埔里火車站(バスセンター)で「温泉行」のバスに乗り換えます。

被災の影響からか、廬山温泉まで行くバスは1日数本。GoogleMapsでは詳細なルートが見られますが、時間が間違っている場合もあるので気を付けてください。

韓国で源泉かけ流し温泉が貸切入り放題なホテルを見つけた!5千円で大満足

温泉大国・日本でも滅多にお目にかかれない、源泉出し放題・夜通し入り放題!な温泉マニア垂涎ものの温泉宿が、韓国に!しかも、ぬる湯のアル単泉でドバドバ出しても気持ちいい~ 雰囲気含めて楽しい温泉宿でした。

韓国イチの泉質自慢…でもちょっとアヤシイ雰囲気

韓国中南部、釜山や大邱からバスで2時間ほどの「カジョ温泉」は、白頭山の麓から湧き出す透き通った温泉が特徴。こちらのブログを読んで知り、行ってみることにしました。

明るい時間の写真を載せましたが、着いたのは夜の8時。飲食店は軒並み閉まり、コンビニで晩ご飯を調達して宿に向かいました。やっててよかった。

本日のお宿はこちら。「M Motel」です。

韓国ではモーテルが発達しており、出張で使う方も少なくないのだとか。車でのアクセスが便利で格安な宿と思えば、一人旅にも取り入れてみたくなるもの。

Trip.comで予約ができ、1名でも予約できました。受付で名前を告げ、部屋に案内してもらいました。

風呂付きの部屋を指定すれば、源泉出し放題のバスルームが部屋についてくるのです!

1人で寝るには十分すぎる広さのベッドを横目に、まずはお湯張り。

タマゴ臭漂うトロトロの極上アル単泉、独泉で入り放題!

お風呂はいたって普通。ユニットバスではなくタイル張りの大きな湯舟がうれしいポイントです。お湯は47℃くらいで少し熱めなので、お湯を張ってから少し待つか、加水してしまうのが良いでしょう。

湯口からはかすかにタマゴ臭が漂い、湯舟に手を入れただけで泉質の良さが指先から伝わってきます。トロリと肌を包み込む湯は、まろやかながらもキリッと肌の脂を流し去ってくれるよう。

この日は長旅で疲れていたので、少しぬるめで入り始め、お湯が冷めるまでじっくりとつかりました。

ちょっとファンシーすぎるけど、室内はいたって快適

アメニティが充実しており、タオルやバスローブなども遠慮なく使えます。

ケトルでお湯を沸かし・・・

コンビニで調達した辛いカップ麺をいただきました。身体の外と内からエネルギーをチャージして、ぐっすり眠れました。

ミネラルウォーターのサービスがあるのもモーテルらしいですね。

昼間になるとこんな感じ。

部屋に鍵がかけられない(受付の人が渡し忘れただけ?)ので、コンビニなどに出かけるときはちょっと緊張しましたが、夜は人気が少なく普通の田舎町のようでした。

M Motelの宿泊料は5,500円ほど。1人でも十分すぎるお手頃価格ですが、2名で泊まっても同じ値段と思えば、まさにお値段以上。

Google Mapsから、各種予約サイトへのリンクを確認できます。

朝は共同浴場へ。源泉かけ流しの露天風呂でのんびり

モーテル街から田園地帯を数分歩き、町の日帰り温泉施設「白頭山温泉」に立ち寄りました。

韓国の温泉は日本と比べてやや高めですが、ここは入館料6,500ウォン(約700円)とお手頃。露天風呂・サウナもついており、スーパー銭湯の感覚で楽しめます。

営業時間は朝6時から夜8時半(土日祝日は夜9時半まで)。地元の方に愛される共同浴場です。

僕が訪れたときは、地元のお年寄りたちが数名入っていました。

源泉かけ流しの露天風呂は、広々として青空を眺めながら熱めのお湯につかるのは最高。さすがにモーテルの風呂の蛇口で感じたタマゴ臭はしなかったものの、しっかりと源泉かけ流しがされており、泉質は間違いありません。

内風呂も源泉かけ流しで、水風呂と交代浴をすればずっと過ごせそうでした。

釜山・大邱から高速バスで!カジョ温泉の行き方

カジョ温泉は、韓国南東部の「慶尚南道」にあります。巨昌(コチャン/Geochang/거창)郡にあり、巨昌までは釜山・大邱から高速バスが出ています。

事前予約もできますが、当日ターミナルの窓口で乗車券を購入するのでも、まず問題ないでしょう。釜山西部バスターミナル・西大邱バスターミナルからは、スタッフに尋ねれば教えてもらえます。

韓国のバスは座席が広々としており、新幹線のグリーン車のような乗り心地。しかもお手頃価格で空いているため、使わない手はありません。

巨昌の市外バス乗り場は道路上の普通のバス停のため、注意が必要です。目の前のコンビニで発券できるので、バスの時間の少し前にバス停に着いているようにしましょう。

巨昌からカジョ温泉はコミュニティバスが出ているそうで、郡政府のHPでは時刻表もダウンロードできます。しかし、韓国語が全くわからなくて不安だったのと、GoogleMapに載っている時刻表データはかなり不正確なため、怖いので歩くことにしました。巨昌からカジョまでは徒歩40分ほど。晴れていれば普通に歩ける距離でした。

 

後から知ったのですが、巨昌郡はウェルネスツーリズムに力を入れており、温泉と森林、特産品のリンゴなどが売りのようです。日本語のサイトも持っており、温泉好き日本人としては行かないわけにはいかないな、とあらためて思いました。

そのサイトによれば温泉はpH9.7とのことで、道理でとろりとするわけだなぁと思いました。

ブログはじめました(このブログの説明、今後の整備予定など)

こんにちは、はしも温泉です。自分を一言で言うと、「26歳で800湯を開拓した温泉マニア」です。

 

大学に入学して最初の年越しで「年間100湯の開拓」を抱負に掲げ、毎年継続しているので、2024年8月現在800湯の入湯をしていました。

温泉というとなんとなくミドル・シニア層のイメージがあるかもしれませんが、自分の周りはライト層からディープなマニアまで温泉好きはたくさんいます。

近年のサウナブームもあって、風呂に興味のある若い人は増えている印象です。

 

それでも、年間100湯を毎年欠かさず訪れている人は、そういないと思います。

なぜ続けられているかというと、

一つとして同じ温泉はなく、いつも素晴らしい温泉との出会いが待っているからです。

「一つとして同じ温泉はない」とは、温泉大好きになるきっかけをくれた、温泉サークル創設者の先輩の言葉です。

たくさん行き過ぎて印象が薄れてしまったり、数をこなすことが優先にならないよう、行った温泉はメモや写真で残そうと気を付け・・・るようになりました、最近。。

それに、多くの人はしていないことをしているのですから、この経験をシェアできれば嬉しいな、とも思っています。

 

というわけで、行った温泉の紹介を中心に、ブログを書いていこうと思います。

ちなみに、「年間100湯」の具体的な基準は以下の通りです。公式な基準はなく、あくまでも自分基準です。

以下のすべてを満たす場合に、「1湯開拓した」とカウントする。

・源泉が異なること

・施設が異なること

・自分が同じ施設や源泉に入ったことがないこと(記憶がないときに行ったものは除外)

例)共同源泉を使っている施設は、いくつ行っても「1」(例:城崎温泉の7つの外湯)

例)施設内に複数の源泉があっても、1施設なら「1」(例:登別の第一滝本館にはいっぱい源泉があっても1湯)

 

2024年9月現在、古い記事がたくさんあります。

これは以前に「温泉部」というWebメディアで寄稿していたものをサルベージしたためです。やり方をミスって多くの記事が画像ナシになってしまい、少しずつ復旧している途上です。

PV数を稼ぐために、行ったことのない温泉地について書くいわゆるコタツ記事や、アフィリエイト優先の記事を書くこともありました。しかし良い温泉を紹介したいという思いは募り、PV数が稼げない割に手間のかかる「マニアックな温泉紹介」というスタイルを許してくれた、寛大な編集部には頭が上がりません

さらにありがたいことに、温泉部の閉鎖に際して、自分が書き溜めた記事のリサイクルを認めてもらい、自分の温泉記録が残せる運びになりました。

 

今はWebメディアではなくブログなので、温泉データベースとしての情報の正確さ・細かさ(マニア視点で、通常の情報サイトにはない内容)を担保しつつ、もう少し気楽に書いていってもいいかなぁ、とは思っています。

 

しかし何分ブログの経験が浅く、人に読んでもらう文章を書くのはほぼ初なので、お手柔らかにご覧いただければと思います。

途中で文体や作風?ががらっと変わったな!?と思った方は、そのあたりの事情をお許しいただければと思います。

 

最後に、記事作成の方針というか、自分的ルールを記載します。

温泉の無断撮影問題や、エロ目的等の悪用が散見される中、良心的な運営をしていきたいと思っています。それでも、撮影や投稿を全くしない人に比べたら一定のリスクを冒すことにはなりますし、どうしても情報の更新には手が回らないかもしれません。

何か問題がありましたら、管理人(←言ってみたかったやつ!)まで遠慮なくお知らせください。もちろん、コメント・感想も歓迎です。

■温泉ブログを書く上で心がけていること

・撮影・掲載の許可を頂いたものだけ記事にする。通常撮影禁止の場合、その旨を注記する

・ジモ泉や野湯など、不特定多数の利用を想定していない温泉は掲載を控える(GoogleMapsに載っていない施設は載せないつもりです)

・自分が感じたことを書く。ウワサや他人のレビューを鵜吞みにしない

・事実ベースの情報(住所、営業時間など)は間違えない(ただし、掲載時点の情報です)

それでは、一緒に温泉ライフを楽しみましょう♪

 

なかやま山荘でトロトロの硫黄泉を堪能!閉館前に行ってきた

宮城県・鳴子温泉郷の「なかやま山荘」が閉館すると聞き、最初で最後の訪問をしました。

鳴子には年に5〜6回行っていますが、いつも列車旅なので、本数が少ない中山平温泉には行けておらず……。宿のご主人も「閉館前にと来て『こんなにいい温泉があったのか』と言ってくれる方が多い」と話していました。

僕ももっと早く出会っていたかったものです。

後悔先に立たず。

ヌルとろ!新感覚の硫黄泉を自慢の「桐の湯」で満喫

宿の自慢は、ほぼ加水なし、源泉かけ流しの「桐の湯」。1つしかないため、時間帯によって男女を分かれており、たまたま男性が入れる時間にお邪魔しました。

入った瞬間に、まろやかさが感じられ、ダシ感とタマゴ臭に包まれました。

窓の外には青々と竹が茂り、エメラルドがかった湯面は竹林と一体になったかのよう。

湯口付近ではカルシウムや塩分を含んだ灰白色をしたお湯が、湯船の中では笹濁りのいかにもとろりとした見た目になり、いっそうまろやかに感じられます。

源泉温度100度と高温の源泉を扱うため、湯量の調整は繊細です。少しでも出しすぎると、あっという間に入れなくなってしまうのだとか。

毎日お湯を抜いて清掃し、温泉水を入れ替えるため少々の加水をしていますが、最後は湯もみをして温度を下げているのだとか。

暑い日の風呂掃除の大変さがしのばれます。

湯上がりにお水を一杯。鳴子温泉地区の水道水は、全国トップクラスの味なんだとか。

ぬるめのお湯にじっくり浸かっていい汗をかいたので、いっそう美味しく感じられます。

休憩スペースは広めにとられており、なかやま山荘での最後の時間を楽しむ人たちがくつろいでいました。

なかやま山荘は老人休養ホームとして開業。お年寄りの憩いの場として長年親しまれてきました。

閉館の理由は明らかにされていませんが、「桐の湯」が誰かの手で再開されることに期待したいです。

最後にご主人とお話しし、お風呂の撮影・掲載について快諾いただきました。

もう一つの大浴場とあわせてすべて源泉かけ流しで温泉を使っているとのこと。

メタケイ酸500mg超え、pH9.4というだけでも珍しいのですが、さらに含硫黄−炭酸水素塩・塩化物泉ですから成分のオンパレード。しかも珍しい組み合わせです。

とろりとしたぬる湯は、1回入っただけでもでもクセになりそうでした。