松屋の人気メニューとなったシュクメルリや、元大関・栃ノ心などで人気急上昇中のジョージア。4,000年の歴史を持つワインや、ヨーロッパ風の美しい街並みなど、一度行けば気に入ること間違いなし。
そんなジョージアの首都・トビリシは実は温泉だらけ。ローマ時代から続く温泉浴場など、代表的な温泉3箇所をご紹介します。意外と便利な交通アクセスは最後に解説します。
※料金・営業時間・交通アクセス等は2026年5月現在の情報で、変わる可能性があるのでご注意ください。
観光の中心、アバノトゥバニ地区

トビリシの観光の中心になっているアバノトゥバニ(Abanotubani/აბანოთუბნის)には、温泉が集まっています。なんでも、トビリシの地名は「温かい」に由来し、温泉が湧きだすことが名前の由来ともいわれています。
ローマ時代から続くドーム型のレンガ造りの浴場群は見るだけでも楽しいですが、せっかくなので入ってみてはいかがでしょうか。
今回訪れたのは、公衆浴場のSulphur Bath No.5と、超高級!なロイヤルスパの2か所です。公衆浴場は1つしかありませんが、貸切風呂はほかにもたくさんあるので、クチコミを参考に好みの温泉を選んでください。
まさかの裸で入る公衆浴場・Sulphur Bathhouse No.5

最初に訪れたのは、お手頃価格の公衆浴場「Sulphur Bathhouse №5(მე-5 აბანო)」。
半地下にあり、入るとモクモクと煙草の煙が漂っています(ジョージアの人が吸う煙草はかなり強い印象……苦手な方はご注意を)。
貸切風呂もありますが今回は公衆浴場を選びます。入場料は10ラリ(約600円)。

指示に従って進むと、脱衣所が見えてきました。入口近くで楽しそうに歓談するおじさんから南京錠を受け取り、空いているロッカーに鍵を掛けます。ロッカーはリュックサックなども入る大きなタイプです。レンタルタオルは3ラリ(約180円)とのことですが、僕はいつもタオル持参しているので断りました。
タオル片手に浴場へ入ると手前にシャワーがあり、奥にお風呂があります。
シャワーといっても塩ビ管からお湯が落ちてくるだけのそっけない作りで、お湯と水の蛇口をひねって自分で温度を調整します。
身体をさっと洗って湯船に向かうと、お湯は意外にも熱めで43度ほど。腰掛けられる段差があるとは言えかなり深くなっています。硫黄の香りが漂い、入ると微かにとろみを感じます。アルカリ性単純硫黄泉といったところでしょうか。
入浴後はおじさんに鍵を開けてもらい、着替えて終了。日本の銭湯とほとんど変わらない仕組みで、ささっと手軽に温泉を楽しむには十分でした。
※Googleのレビューによると、女性用の浴場は4ラリでシャワーのみだそうです。入浴できるかどうかご確認の上でお楽しみください。
Sulphur Bathhouse No.5の詳細情報
一番高級な温泉、その名もロイヤルバス

とにかくゴージャスな館内
続いて訪れたのはRoyal Bath(სამეფო აბანო)。
入りづらい半地下の入口を開けると、狭い受付の奥に広いロビー。まず手続きを済ませます。完全貸切制で、1室あたりの料金のようです。最も小さい浴場でも145ラリ(約8,700円)とかなり勇気がいる値段設定ですが、せっかくなので入ってみることに。垢すり35ラリ(約1,900円)、チャイセット15ラリ(約900円)をつけて、しめて195ラリ(約11,700円)。僕が泊まっていたゲストハウスは1泊30ラリ(約1,800円)だったので、かなり高級です!

こちらはドライヤーコーナー
奥は広くなっていて煙草の煙が漂っています。

このスペースを貸切!そりゃ高いわけだ
ローマ式のタイル張りの浴場は広くて立派な木のソファーも備えた休憩室までついていました。1時間の利用時間の中で、20分ほどしたら垢すりのスタッフが来るとのこと。扉を閉めて、一人だけの超贅沢な時間を楽しみます。

温泉は先ほどの公衆浴場よりもぬるめで、おそらく加水されているのではないかと思います。それにしても、自分一人のためにお湯をザバザバかけ流せるとは何とも言えない贅沢です。ぬるめの温度設定のため20分はあっという間に過ぎていきました。

半地下のため天窓からは観光客の声と雨音が聞こえてきます。浴場の上を散策する観光客の多くは、まさかその下で入浴している人がいるとは思わないだろうな、と考えるとなんだかおかしな気持ちになります。

垢すりに来たのは屈強そうなおじさん。全裸で石の台に寝ころび、まずはスポンジで垢をこすり落としてもらいます。全身力を入れているのに、不思議と痛くなくて気持ちいいです。硫黄泉の温泉水で洗い流してもらい、次は大量の泡をまとったスポンジで全身を洗ってもらいます。背中、お腹、両腕と順に進んでいき、最後に全身すすいで終了です。
洗い流してもらった後は確かに身体が少し軽くなった気分。おじさんが泡だらけの床をすすいでいる間に、残りの時間で再び温泉を楽しみます。

入浴後はティータイム。おすすめだというハーブティーは、垢すりの間にしっかりと煮出されてお茶らしくなっています(なんのハーブかはわからなかった)。
レモンと棗(デーツ)のコンポートが添えてあったので、レモンを絞り、デーツを落とすと不思議な甘酸っぱさがあって普段はブラック派の僕でも病みつきになります。
棗の爽やかな甘みとレモンの酸味がハーブティーの香りと重なって、風呂上がりにも関わらず熱いお茶をポットいっぱいに頂いてしまいました。
正直、どんなにゴージャスでも1万円は高すぎると思いましたが、1室あたりの値段なので複数名で旅行している方はぜひチャレンジしてみてください。
Royal Bathの詳細情報

風呂上がりに近くのレストランでシュクメルリをいただきました。本場の味は絶品!
もう一つのローマ風呂・キーフ温泉(おすすめ!)

重厚な石造りの建物が並ぶ旧市街に、ひっそりとたたずむローマ式の温泉浴場「キーフ硫黄温泉」(Kyiv Sulfur SPA/კიევის აბანო)があります。
営業時間は8時から深夜2時。ジョージアの主要都市は比較的深夜営業の飲食店が多く、トビリシは特にナイトライフも活発だそう。それならばと、夜10時に予約をしてみました。

重厚な石造りの建物に入ると、中はいたって普通。しかし素っ気ないロビーとは対照的に、案内された浴場は鮮やかなタイル張りです。建物の中は煙草の煙と硫黄の香りで満たされ、浴場はますます硫黄の香りに包まれています。

日本の硫黄泉のように少々焦げ臭い感じがあり、成分の濃さが感じられます。

垢すりのオプションはこちらにも。
アバノトゥヴァニよりもお湯が濃くて熱く、糸くずのような細かな湯の花が舞い、とろみも感じられます。本当は源泉100%で楽しみたかったのですが、あまりにも熱いため源泉を止めて加水し、何とか入りました。
湯上りはずっとポカポカで、小雨の降る肌寒い日でしたが上着なしで宿まで帰りました。
キーフ温泉は予約がおすすめ!

キーフ温泉は貸切制で、クチコミでは予約がおすすめと書いてありました。公式サイトを見ると、Facebookのメッセンジャーで予約してくださいと書いてあるため、アカウントを持っている方は是非数日前に予約してください。Webサイトだと浴室の一覧が見られなかったのですが、「1人(2人)なので一番小さい浴場で」などとリクエストすれば、写真付きで見せてもらえます。
お風呂はいくつかあるため、数日前ならば自分の都合の良い時間を指定できるようです。
今回利用した6番のお風呂は、1時間あたり50ラリ(約3,000円)と、日本で貸切風呂を利用するときと変わらない価格帯です。アバノトゥヴァニよりもお手頃な値段でお湯も濃く感じられたため、こちらのほうがおすすめです。
Kyiv Sulfur Bathの詳細情報
トビリシ市民のデートスポットにあるリシ温泉

最後に紹介するのは穴場の温泉です。
坂の多いトビリシの郊外に、リシ湖という小さな湖があります。一帯は公園として整備され、僕が訪れたときは若者が遊びやデートで多く訪れていました。おしゃれなスイーツの屋台が立ち並ぶ湖畔にひっそりと佇むのが「リシ温泉」(Lisi Bath/ლისის თერმული აბანო)です。

新しめの建物ですが中はすっかりローマ式。裸で入る公衆浴場と貸切風呂の両方があり、僕は公衆浴場を選択、お値段は22ラリ(約1,320円)。

公衆浴場の造りは同じで、受付で受け取った南京錠で好きなところのロッカーを利用できます。

大きなロッカーでバックパックも余裕で入りました
浴場は左側にシャワーと湯船、右側にサウナと水風呂があり、目の細かい青いタイルで敷き詰められた内装に異国情緒を感じます。

お湯は笹濁りのとろりとした硫黄泉で、今回紹介した3箇所の中で最も濃く感じられました。タマゴ臭もしっかりとしており、灰白色の細かな湯の花も浮かんでいます。

湯気でモクモクとした浴場
湯船はコンクリートの壁でわざと湯気が籠るようにしており、蒸気浴も同時に楽しめるハンマーム方式。お湯も体感42~43度程度と熱く、初めは慣れませんでしたが、額から汗が噴き出してくると気持ちよく感じられます。

本格仕様のサウナと……

しっかり冷たい水風呂
サウナには入りませんでしたが、水風呂と温泉で温冷交互浴を3セット楽しみました。

実はここでも、ロビー周りが常連さんがふかす煙草の煙でモクモクしていて湯上がりはあまり快適ではなかったのですが・・・3つの中で最も設備が新しく、ハンマームを体験するにはよかったです。日本のスーパー銭湯では考えられない人の少なさでゆっくり楽しめました。
Lisi Bathの詳細情報
トビリシで温泉巡りをするなら…交通アクセスについて
ジョージアの首都・トビリシではバス網が発達していて、かなりの路線網・運行頻度のためどこに行くにも便利です。Google Mapsで最新の位置情報がわかり、バス停には「●●系統|●●行|あと●分」が英語で表示されているため、ルート検索をすれば迷うことなくたどり着けます。
ただし、日本と違って早着や遅延が当たり前でほとんど時刻通りには来ないため、事前に調べるのではなく「今から」のルートでしらべましょう。それでも10分と待たずにバスに乗れるでしょう。
バス・地下鉄ともにクレジットカードのタッチ決済に対応しており、料金は90分以内一律1.5ラリ(約90円)と格安。さらにMetroMoney(メトロマニ)を地下鉄の窓口等で購入すれば、デポジット2ラリ(約120円)で乗車料金は1ラリ(約60円)になります。市内のいたるところにマルチサービスATMがあり、どこでもチャージ可能。トビリシ散策したい方はメトロマニの購入がおすすめです。
トビリシのバスは通常のバスと、ハイエースのような旧ソ連式のミニバスが混在しています。ミニバスでもタッチ決済ができますが、乗るときは自分でドアを開けて、降りるときは運転手さんに合図する必要があるので、初めは緊張するかもしれませんが乗ってみれば快適です。